頭金ゼロでも家は買える?フルローンで無理なくマイホームを購入する方法

「頭金がないと家は買えない」と思っていませんか?
実は近年、頭金ゼロでも住宅ローンを活用してマイホームを購入する方は増えています。共働き世帯の増加や低金利の長期化もあり、「賃貸で家賃を払い続けるくらいなら、頭金なしでも持ち家を購入したい」と考える人が多くなっているのです。ただし、頭金ゼロでの購入は返済負担が大きくなりやすく、将来的なリスクも伴います。無計画に進めてしまえば、家計を圧迫して生活が苦しくなる可能性もあるのです。本記事では、頭金なしでも無理なく家を買うための方法、住宅ローン審査を通すためのポイント、そして返済リスクを避けるための工夫を、初心者の方にもわかりやすく解説します。
自己資金・頭金・手付金・諸費用・初期費用の違い
まずはじめに、不動産購入時に・自己資金・頭金・手付金・諸費用・初期費用等似たような意味を持つ言葉が良く出てくるので、この言葉の意味を整理します。
自己資金とは
自己資金とは、住宅購入の際に自分で用意する現金全般を指します。頭金や手付金、諸費用もこの自己資金の一部に含まれます。「自己資金ゼロで購入」とは、これらを全く用意せずに住宅ローンや諸費用ローン等、ローンだけで購入することを意味します。
頭金とは
頭金は、住宅ローンを借りる際に物件価格の一部を先に支払う資金です。借入額を減らし、返済負担を軽くする役割があります。一般的には物件価格の5〜20%程度を用意するケースが多いです。例えば5,000万円の物件を購入する場合、5,000万円の5%(250万円)を頭金として用意すれば、住宅ローンで借入する金額は4,750万円になります。
手付金とは
手付金は売買契約を結ぶときに売主へ支払う金銭で、相場は物件価格の5〜10%程度で、契約の誠意を示すためのもの。売買契約締結時、住宅ローン実行前に現金で支払う必要があります。

諸費用とは
登記費用、登録免許税、不動産取得税、火災保険料、ローン保証料、仲介手数料など、住宅購入に付随して必ず発生する費用の総称です。一般的に物件価格の5〜8%程度かかるため、数百万円単位で必要になることも珍しくありません。
初期費用とは
初期費用は、頭金・手付金・諸費用などをまとめて表す言葉です。つまり「住宅を契約して入居するまでに必要な現金の総額」を指します。ネットや広告で「初期費用ゼロで購入可能!」と表現される場合は、多くがオーバーローン(諸費用込みローン)を指しています。

頭金ゼロでもマイホームは買える?
頭金の役割と一般的な目安
頭金とは、住宅購入時に物件価格の一部を自己資金で支払うことで、借入額を減らすための資金を指します。一般的に「物件価格の20%程度が理想」とされますが、実際には5〜10%程度を入れる人が多いです。頭金を入れることで毎月の返済額が抑えられるだけでなく、ローン総額や利息の負担も減らすことができます。

加えて、金融機関によっては頭金を入れることで金利優遇を受けられる場合もあり、購入者の信用力を高める効果もあります。
頭金なしで購入する人が増えている背景
近年は低金利が続いていることに加え、住宅価格の上昇や共働き世帯の増加もあり、頭金を十分に準備する前に「早く持ち家を購入したい」と考える人が増えています。また、家賃を払い続けるより住宅ローンを組んだ方が資産形成につながるという考え方も浸透し、頭金ゼロでの購入を選ぶ人が増加しています。金融機関も若年層や資金準備が難しい世帯向けに「フルローン」や「諸費用ローン」を用意しており、以前に比べて選択肢が広がっているのです。
頭金なしで家を買う方法
フルローン(頭金ゼロ)の仕組み
頭金ゼロで住宅を購入する場合、フルローンを利用することになります。フルローンとは、物件価格の全額を金融機関から借り入れる仕組みで、頭金を一切入れなくても購入できる点が特徴です。金融機関によっては、物件価格だけでなく諸費用までカバーできる「オーバーローン」商品を提供している場合もあります。ただし、借入額が大きくなる分、毎月の返済額や総返済額が増えるため、返済計画には特に注意が必要です。
住宅ローン審査で重視されるポイント
頭金なしで住宅ローンを組む場合、金融機関は借入額が大きくなる分、返済能力を厳しく審査します。審査で重視されるのは「年収」「勤務先の安定性」「勤続年数」「他の借入状況」などです。特に信用情報に延滞や事故履歴があると、フルローンの承認は難しくなります。頭金ゼロで挑むなら、まずはクレジットカードや自動車ローンの返済を整理し、信用情報を健全に保つことが重要です。

収入や勤務先で信用を高める方法
審査に通りやすくするには、安定収入を証明することが不可欠です。正社員で勤続年数が長い方は評価が高く、自営業者やフリーランスの場合は、過去3年分の確定申告書や納税証明書を提出して安定性を示す必要があります。共働きの場合は「ペアローン」や「収入合算」を利用することで借入可能額を増やせます。収入基盤をしっかり示すことで、頭金ゼロでも審査通過の可能性は高まります。
無理なく返済するための工夫
借入額の目安(年収倍率の考え方)
住宅ローンは借りられる金額ではなく「返せる金額」で考えることが重要です。目安としては年収の5〜6倍以内に収めるのが安全圏とされ、返済比率(年収に対する年間返済額の割合)は25〜30%以内に抑えるのが理想です。例えば年収500万円なら、借入は2500万〜3000万円程度が妥当といえるでしょう。余裕を持った借入額を設定すれば、家計を圧迫せず安定した返済が可能になります。

月々の返済額を抑える方法(返済期間・金利タイプの選択)
返済負担を軽くするには、返済期間や金利タイプの工夫が有効です。返済期間を35年に設定すれば月々の支払いは抑えられますが、総返済額は増えます。逆に返済期間を短くすれば総利息は減りますが、毎月の負担が重くなります。金利タイプは、低金利を狙うなら変動金利、安心を重視するなら固定金利を組み合わせるなど、ライフプランに合わせて選択することが大切です。
ボーナス返済を避けて安定した支払いに
ローン返済プランにはボーナス払いを組み込めますが、安定性を重視するなら避けた方が無難です。ボーナスは勤務先の業績次第で減額・廃止のリスクがあり、万が一の際に返済計画が破綻する恐れがあります。毎月の給与収入だけで返済できる計画を立て、ボーナスは繰上げ返済や貯蓄に回す方が、安心してローンを続けられる方法です。
頭金ゼロ購入のリスクと注意点
毎月の返済額が大きくなる
頭金を入れない分、借入額が増えるため毎月の返済額は大きくなります。同じ物件価格でも、頭金を入れるケースに比べて返済額は数万円単位で増えることもあります。返済比率が高くなりすぎると、教育費や生活費に影響するため、将来を見据えたシミュレーションが欠かせません。

売却時にローン残債が残る可能性
住宅は購入後すぐに売却しようとすると、売却価格が購入価格を下回ることが多いです。頭金ゼロで購入した場合、ローン残高の方が売却価格を上回る「オーバーローン」状態になる可能性が高くなります。転勤や離婚など予期せぬ事情で売却を迫られた際に、自己資金で不足分を補填しなければならないリスクがある点に注意しましょう。
金利上昇リスクと対策
変動金利でローンを組んだ場合、将来の金利上昇によって返済額が膨らむリスクがあります。特に35年など長期ローンでは、数%の金利上昇で数百万円規模の負担増となる可能性があります。対策としては、固定金利を一部取り入れる、余裕がある時に繰上げ返済で元本を減らすなど、金利変動に備えた工夫が必要です。
頭金ゼロで安心して購入するためのポイント
諸費用の準備は必須
頭金をゼロにして住宅を購入することは可能ですが、実際には登記費用や登録免許税、不動産取得税、火災保険料、仲介手数料などの諸費用が必ず発生します。これらは一般的に物件価格の5〜8%程度とされ、3000万円の住宅であれば150万〜240万円ほど必要になる計算です。そのため、自己資金を全く準備せずに購入を進めるのは現実的ではありません。最低限の諸費用分を現金で用意しておくことが、契約や引き渡しをスムーズに進めるためにも不可欠であり、安心したマイホーム購入につながります。
予備資金・緊急資金を確保する
住宅を購入した後も、固定資産税や将来の大規模修繕費、子どもの教育費や車の買い替えなど、日常の生活費以外にも多くの支出が発生します。特に頭金ゼロで住宅ローンを組む場合は、毎月の返済負担が大きくなるため、不測の事態に備えた資金管理が重要です。目安としては、生活費の6か月〜1年分程度を予備資金として手元に確保しておくと安心できます。貯蓄の余裕があるかどうかで、返済に対する安心度や精神的なゆとりは大きく変わり、突発的な出費にも冷静に対応できるようになります。
ライフプランに合わせた購入計画
住宅ローンは最長35年に及ぶ長期の契約です。その間には、結婚や子育て、転勤、マイカー購入、老後資金の準備など、さまざまなライフイベントが訪れます。こうした将来の変化を見据え、無理のない返済計画を立てることがとても重要です。また、定期的に家計を見直し、生活費や教育費とのバランスを確認することで安心感が増します。さらに、余裕があるときには繰上げ返済を行ったり、金利タイプを見直すなど柔軟に調整すれば、長期間にわたり安定した住宅ローン生活を維持しやすくなります。

まとめ
頭金ゼロでも住宅ローンを活用すればマイホーム購入は可能です。ただし、借入額が増えることで返済額やリスクも大きくなります。重要なのは、返済可能額を見極め、無理のないプランを立てること。諸費用や予備資金を確保し、ライフプランに合わせて計画的に返済すれば、頭金なしでも安心してマイホームを手に入れることができます。
👉 頭金ゼロでも住宅ローンを利用すればマイホームは購入できます。ただし、実際には契約時に必要な「手付金」や「諸費用」という落とし穴があります。これらを自己資金なしでどう乗り切るかについては、別記事 自己資金ゼロで家は買える?手付金とは?仕組みとリスク回避のポイント で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
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