賃貸募集会社・賃貸管理会社の選び方|失敗しない不動産会社選びをオーナー向けに徹底解説

賃貸募集会社・賃貸管理会社の選び方|失敗しない不動産会社選びをオーナー向けに徹底解説

「所有しているマンションを貸したいけれど、どの不動産会社に頼めばいいのかわからない」

「管理会社によって、本当に入居率や家賃収入は変わるの?」

「大手の不動産会社なら安心?」

「管理手数料が安い会社を選べばいい?」

賃貸経営を始めるとき、多くのオーナーが悩むのが**「どの不動産会社に募集・管理を任せるか」**という問題です。

不動産会社はどこに依頼しても同じように見えるかもしれません。

しかし実際には、会社によって賃料査定、募集方法、広告掲載、客付け力、内見対応、入居審査、契約条件の調整、入居後の管理対応などに大きな違いがあります。

そして、ここで非常に重要なのが、

「入居者募集に強い会社」と「賃貸管理に強い会社」は、必ずしも同じではない

という点です。

賃貸経営では「入居者を決める力」と「入居後に適切に管理する力」の両方が必要になります。

不動産会社選びを間違えると、

  • なかなか入居者が決まらない
  • 必要以上に賃料を下げてしまう
  • 募集情報が十分に拡散されない
  • 問い合わせへの対応が遅い
  • 入居後のトラブル対応に不満が出る
  • オーナーへの報告が少ない
  • 管理手数料を払っているのに何をしているかわからない

といった問題につながる可能性があります。

逆に、物件に合った不動産会社を選ぶことができれば、空室期間を短くしながら適正賃料を維持し、中長期的な賃貸収益を最大化できる可能性があります。

この記事では、賃貸オーナー・これから自宅やマンションを貸そうと考えている方に向けて、賃貸募集会社・賃貸管理会社の選び方を実務的な視点から徹底解説します。


この記事の内容

【結論】賃貸募集会社・管理会社は「手数料」ではなく総合力で選ぶ

最初に結論からお伝えします。

賃貸募集会社・賃貸管理会社を選ぶとき、管理手数料の安さだけで判断するのはおすすめできません。

確認したいポイントは大きく次のとおりです。

  1. 適正な賃料査定ができるか
  2. 募集力・客付け力があるか
  3. 募集情報を広く公開しているか
  4. 他社の仲介会社にも紹介してもらいやすいか
  5. 問い合わせ・内見への対応が早いか
  6. 入居審査を適切に行っているか
  7. 入居後の管理内容が明確か
  8. オーナーへの報告体制が整っているか
  9. 管理手数料以外の費用が明確か
  10. 担当者が賃貸実務を理解しているか

つまり、

「いくらで募集するか」だけではなく、「その家賃でどうやって入居者を決めるのか」「入居後にどう管理するのか」まで確認することが重要です。

特に賃貸経営では、月々数千円の管理手数料の差より、空室が1か月延びることや、家賃を数千円~数万円下げることのほうが収益への影響が大きくなる場合があります。


そもそも「賃貸募集会社」と「賃貸管理会社」は何が違う?

まず理解しておきたいのが、入居者募集と賃貸管理の違いです。

賃貸募集会社とは

賃貸募集会社とは、主に空室になっている物件の入居者を探す業務を行う不動産会社です。

代表的な業務には、

  • 賃料査定
  • 募集条件の提案
  • 物件情報の作成
  • 不動産ポータルサイト等への掲載
  • 他の仲介会社への情報提供
  • 入居希望者からの問い合わせ対応
  • 内見対応
  • 入居申込みの受付
  • 入居審査
  • 契約条件の交渉
  • 賃貸借契約

などがあります。

簡単にいえば、

「空室を入居につなげる仕事」

です。

賃貸管理会社とは

一方、賃貸管理会社は、入居後を含めて賃貸物件を継続的に管理します。

一般的には、

  • 家賃の入金管理
  • オーナーへの送金
  • 家賃滞納時の対応
  • 入居者からの問い合わせ対応
  • 設備故障等の一次対応
  • 更新手続き
  • 解約受付
  • 退去立会い
  • 原状回復の手配
  • 敷金精算
  • 再募集

などを行います。

つまり、

募集会社=入居者を見つける役割

管理会社=入居後の賃貸経営をサポートする役割

と考えるとわかりやすいでしょう。

募集と管理を同じ会社へ依頼する必要はある?

必ずしも同じ会社でなければならないわけではありません。

ただし、募集から契約、管理、退去、再募集まで一貫して対応する会社へ依頼すると、情報共有がしやすくなるメリットがあります。

一方で、会社によって得意分野は異なります。

そのため重要なのは、

「募集も管理もやっています」という言葉だけではなく、それぞれの業務をどのように行っているかを確認することです。


賃貸募集会社選びを間違えるとどうなる?

賃貸募集会社の役割は単純に「入居者を探す」だけではありません。

オーナーの収益を考えれば、

「できるだけ良い条件で、できるだけ適切な期間内に、安心して貸せる入居者を見つける」

ことが重要です。

家賃を高く査定してくれる会社が良いとは限らない

複数の不動産会社へ賃料査定を依頼すると、査定額に差が出ることがあります。

例えば、

A社:月額18万円
B社:月額19万円
C社:月額21万円

という査定結果だったとします。

オーナーとしては21万円を提示したC社へ依頼したくなるかもしれません。

しかし、査定賃料が高いことと、実際にその賃料で成約できることは別問題です。

高い査定額でオーナーから募集依頼を獲得し、その後、

「問い合わせがないので家賃を下げましょう」

と値下げを提案する方法も考えられます。

重要なのは査定額そのものではなく、

「なぜその賃料なのか」

を確認することです。

賃料査定では根拠を確認する

良い賃貸募集会社であれば、

  • 同じマンションの募集事例
  • 同じマンションの成約事例
  • 周辺の類似物件
  • 築年数
  • 駅距離
  • 階数
  • 方角
  • 眺望
  • 広さ
  • 間取り
  • 設備
  • 内装状態
  • 募集時期
  • 市場の需給状況

などを考慮して賃料を提案します。

したがって、

「査定額が一番高い会社」ではなく「査定根拠を最も具体的に説明できる会社」を選ぶことが重要です。


賃貸募集会社の選び方①「客付け力」を確認する

入居者募集で特に重要なのが客付け力です。

客付け力とは簡単にいえば、物件を入居希望者へ届け、問い合わせ・内見・申込みにつなげる力です。

自社だけで入居者を探していないか

賃貸募集では、自社へ直接問い合わせてきたお客様だけが入居候補者ではありません。

多くの入居希望者はさまざまな不動産会社へ相談しています。

そのため、

他の仲介会社からも物件を紹介してもらえる環境を作ることが重要です。

募集窓口となる会社が情報を抱え込みすぎると、物件が入居希望者の目に触れる機会が減る可能性があります。

オーナーとしては、

「御社以外の不動産会社からも紹介してもらえますか?」

と確認しておくとよいでしょう。


賃貸募集会社の選び方② 募集方法を具体的に聞く

「しっかり募集します」

だけでは、具体的に何をするのかわかりません。

依頼前に、

「具体的にどのような方法で募集しますか?」

と聞いてみましょう。

確認したいのは、

  • 業者間で物件情報を共有する方法
  • 他社仲介会社への情報提供
  • 不動産ポータルサイトへの掲載方針
  • 写真の撮影方法
  • 間取り図の見せ方
  • 募集コメント
  • 内見方法
  • 問い合わせ対応
  • 申込み獲得までの改善方法

などです。

写真の質も意外と重要

現在の賃貸探しでは、多くの入居希望者がインターネットで候補物件を絞り込みます。

そこで重要になるのが写真です。

同じ部屋でも、

  • 暗い写真
  • 部屋の一部分しか写っていない写真
  • 写真枚数が少ない
  • 水回りの写真がない
  • バルコニーや眺望がない

という状態では魅力が伝わりません。

一方、

  • 明るい室内写真
  • 広角で部屋全体がわかる写真
  • キッチン・浴室・洗面所・トイレ
  • 収納
  • 設備
  • バルコニー
  • 眺望
  • 共用部分

まで掲載されていれば、入居希望者が生活をイメージしやすくなります。

賃貸募集では「良い物件だから決まる」のではなく、「物件の良さをきちんと伝えること」も重要です。


賃貸募集会社の選び方③「高く貸す」と「早く貸す」のバランスを見る

オーナーにとって家賃は高いほど嬉しいでしょう。

しかし賃貸経営では、家賃だけを見るのではなく空室期間も含めて考える必要があります。

例えば、月20万円の物件を考えてみます。

20万円で募集してすぐ決まれば理想的です。

しかし21万円にこだわった結果、3か月空室になった場合、60万円以上の賃料収入を得られないことになります。

その後、結局20万円へ値下げして成約すれば、

「最初から20万円で募集したほうが良かった」

という結果になる可能性もあります。

逆に、早く決めることだけを優先して18万円まで下げてしまえば、長期間入居した場合の機会損失が大きくなります。

だからこそ重要なのが、

「高く貸すこと」と「早く貸すこと」のバランスです。

優秀な募集担当者は単純に値下げを提案するのではなく、

「まずこの賃料で反響を確認しましょう」

「2週間反響がなければ条件を再検討しましょう」

「問い合わせはあるので賃料ではなく別の部分を改善しましょう」

など、反響を見ながら戦略を調整します。


賃貸募集会社の選び方④ 空室時の改善提案ができるか

募集を開始しても申込みが入らないことはあります。

問題はそのときです。

良い募集会社は、

「決まりませんね。もう少し待ちましょう」

だけで終わりません。

例えば、

  • 問い合わせ件数
  • 内見件数
  • 競合物件
  • 賃料
  • 礼金
  • 敷金
  • フリーレント
  • 入居可能日
  • ペット条件
  • 保証会社
  • 初期費用
  • 写真
  • 設備
  • 原状回復内容

などを分析します。

「問い合わせがない」と「内見後に決まらない」は原因が違う

ここは非常に重要です。

問い合わせ自体が少ないのであれば、

賃料・初期費用・募集条件・広告露出などに問題がある可能性

があります。

一方、問い合わせや内見は多いのに申込みにならないのであれば、

室内状態・設備・競合物件との比較など別の原因

が考えられます。

空室対策では、原因を分析せずに家賃を下げるのではなく、「どこで入居希望者が離脱しているのか」を把握することが大切です。


賃貸募集会社の選び方⑤ レスポンスの速さを見る

賃貸募集ではスピードも重要です。

入居希望者は1物件だけを検討しているとは限りません。

複数物件を比較しているケースが一般的です。

問い合わせに対する回答が遅ければ、その間に別の物件へ申込みを入れてしまう可能性があります。

そのため、

問い合わせ・内見調整・申込み対応がスムーズな会社かどうか

も確認しましょう。

これはオーナーへのレスポンスにも表れます。

募集依頼をする段階で、

  • 連絡が遅い
  • 質問への回答が曖昧
  • 折り返しがない
  • 担当者と連絡がつきにくい

という場合、入居希望者や他の不動産会社に対しても同じ対応になっていないか注意が必要です。


賃貸管理会社の選び方① 管理業務の範囲を確認する

次に賃貸管理会社の選び方です。

「管理手数料3%」

「管理手数料5%」

といった数字だけで比較してしまうオーナーも少なくありません。

しかし重要なのは、

「その管理手数料で何をしてくれるのか」

です。

管理会社によって業務範囲は異なります。

例えば、

  • 家賃集金
  • 家賃送金
  • 滞納督促
  • 入居者対応
  • 設備トラブル対応
  • 更新
  • 解約
  • 退去立会い
  • 原状回復
  • 再募集

のすべてが含まれるとは限りません。

管理手数料の「料率」ではなく「業務内容と総額」で比較することが大切です。


賃貸管理会社の選び方② 管理手数料以外の費用を確認する

月額管理手数料だけで会社を比較すると、実際の費用を正しく比較できないことがあります。

例えば、

  • 新規募集時の報酬
  • 更新時の費用
  • 退去時の費用
  • 原状回復工事関連費用
  • 24時間サポート費用
  • 書類作成費用
  • 振込手数料
  • その他事務手数料

などが発生する場合があります。

そのため契約前には、

「年間を通して、オーナー側に発生する可能性のある費用をすべて教えてください」

と確認するのがおすすめです。


賃貸管理会社の選び方③ 入居者トラブルへの対応を見る

賃貸管理を依頼する大きなメリットのひとつが、入居者対応を任せられることです。

例えば、

「エアコンが動かない」

「給湯器からお湯が出ない」

「水漏れしている」

「隣の部屋がうるさい」

「鍵を紛失した」

など、賃貸経営ではさまざまな連絡が発生します。

ここで重要なのは、何でも無条件にオーナー負担で対応することではありません。

原因や契約内容を確認し、貸主負担なのか借主負担なのかを適切に判断することが重要です。

管理会社には単なる「電話受付」ではなく、状況を整理して適切な対応につなげる能力が求められます。


賃貸管理会社の選び方④ オーナーへの報告体制を見る

管理を任せた後、

「何が起きているのかわからない」

という状態は好ましくありません。

特に確認したいのは、

  • 家賃の入金状況
  • 滞納状況
  • 入居者からの相談
  • 修繕内容
  • 更新状況
  • 解約情報
  • 募集状況

などです。

すべてを逐一報告する必要はありませんが、重要事項についてオーナーが把握できる体制になっているかは確認しておきましょう。

管理会社選びでは「入居者への対応力」と同時に「オーナーへの説明力」も重要です。


賃貸管理会社の選び方⑤ 修繕工事の考え方を確認する

賃貸管理では設備故障や原状回復工事が発生します。

その際に注意したいのが、

「修繕=すべて管理会社へお任せ」になってしまうことです。

もちろん、専門知識が必要な修繕を管理会社へ任せること自体は問題ありません。

しかしオーナーとしては、

  • どのような場合に見積もりを取るのか
  • いくら以上なら事前承認が必要なのか
  • 緊急時はどのように対応するのか
  • 工事内容について説明があるのか

などを確認しておくと安心です。

管理会社とのトラブルを防ぐためにも、費用が発生する際のルールを事前に明確にしておくことが大切です。


大手の賃貸管理会社と地域密着型、どちらがいい?

よくある質問が、

「大手と地域密着型、どちらがいいですか?」

というものです。

結論としては、

会社の規模だけで判断することはできません。

大手管理会社のメリット

一般的には、

  • 組織体制が整っている
  • ブランド認知度が高い
  • 業務が標準化されている
  • 拠点数が多い場合がある

などのメリットが考えられます。

地域密着型・中小管理会社のメリット

会社によりますが、

  • 担当者との距離が近い
  • 柔軟に相談しやすい
  • 地域事情を理解している
  • 個別の事情に対応しやすい

といったメリットが期待できます。

最終的には「会社名」より「実際の対応」

大手だから必ず良い、中小だから必ず柔軟というわけではありません。

結局重要なのは、

「自分の物件を誰が、どのように募集・管理してくれるのか」

です。

会社の看板だけではなく、担当者の知識・経験・説明力・対応スピードまで確認しましょう。


管理手数料が安い会社ほどお得とは限らない

例えば家賃20万円の物件で考えてみましょう。

管理手数料が3%なら月6,000円。

5%なら月10,000円です。

差額は月4,000円、年間48,000円です。

もちろん同じサービスであれば安いほうが有利です。

しかし、仮に管理手数料を年間48,000円節約できても、募集力の違いによって空室期間が1か月長くなれば、家賃20万円の物件ではそれだけで大きな差になります。

また、適正賃料より月5,000円安く貸してしまえば、2年間で12万円、4年間なら24万円の差になります。

つまり、

賃貸経営では管理手数料だけではなく、「家賃」「空室期間」「入居期間」「修繕費」などを含めたトータル収支で考える必要があります。

管理手数料が安い会社を否定する必要はありません。

重要なのは、

「安いから選ぶ」のではなく、「サービス内容に対して納得できる料金か」で判断することです。


「家賃を一番高く査定した会社」を選ぶ危険性

売却査定でも賃料査定でも、査定額は高いほうが魅力的に見えます。

しかし、賃貸募集における査定額は成約を保証する数字ではありません。

例えば適正相場が20万円前後の部屋を、

「22万円で貸せます」

と言われたとしても、実際に22万円で入居者が決まらなければ意味がありません。

3か月後に、

22万円

21万円

20万円

と値下げしてようやく決まるのであれば、最初から市場に合わせた募集戦略を取ったほうが良かった可能性があります。

一方で、

「早く決めましょう」

という理由だけで最初から安く募集するのも適切とは限りません。

理想は、

「成約可能性のある上限を狙いつつ、反響を見ながら調整する」

ことです。

そのため、査定時には、

「査定額はいくらですか?」

だけではなく、

「その金額で決まる根拠は何ですか?」

「反響がなかった場合は、いつ・どのように条件を変更しますか?」

まで聞いてみましょう。


賃貸募集で重要なのは「成約賃料」

オーナーが不動産会社を比較するときに注意したいのが、インターネット上の募集賃料だけで相場を判断しないことです。

インターネットに掲載されているのは、基本的に現在募集中の賃料です。

募集中の物件が、その価格で実際に契約になるとは限りません。

例えば同じマンションで、

A号室:22万円で募集中
B号室:21万円で募集中
C号室:20万円で成約

だった場合、22万円の募集事例だけを見て、

「うちも22万円で貸せる」

と判断するのは危険です。

募集賃料と成約賃料は分けて考える必要があります。

良い賃料査定では、現在の募集状況だけでなく、過去の成約事例や現在の競合状況などを総合的に判断します。


入居者審査が厳しすぎても緩すぎてもいけない

募集力だけではなく、入居審査も重要です。

どれだけ早く申込みが入っても、

  • 家賃滞納
  • 契約違反
  • 無断転貸
  • 近隣トラブル

などが起これば、オーナーの負担が増える可能性があります。

一方で、必要以上に審査基準を厳しくすると入居機会を逃すことがあります。

重要なのは、

保証会社の審査結果だけに頼るのではなく、申込内容や契約条件なども含めて総合的に確認することです。

「誰でもいいから入居させる」のでも、

「少しでも気になる点があれば全部断る」のでもなく、

賃貸経営上のリスクと成約機会のバランスを取ることが重要です。


サブリースと一般的な賃貸管理は別物

管理会社を探していると、「家賃保証」「一括借上げ」といったサービスを目にすることがあります。

これは一般的な管理委託とは仕組みが異なります。

通常の管理委託では、基本的にオーナーと入居者が賃貸借契約を締結し、管理会社が管理業務を行います。

一方、サブリースでは事業者がオーナーから物件を借り上げ、入居者へ転貸する仕組みが一般的です。

サブリースにはメリットもありますが、

  • 賃料の見直し
  • 免責期間
  • 契約期間
  • 解約条件
  • 修繕負担

など、通常の管理とは異なる確認事項があります。

「管理委託」と「サブリース」は同じものとして比較しないようにしましょう。


自主管理と管理会社への委託、どちらがいい?

管理会社へ依頼せず、オーナー自身で管理する方法もあります。

自主管理が向いているケース

例えば、

  • 管理戸数が少ない
  • 入居者対応が苦にならない
  • 賃貸実務に詳しい
  • 物件の近くに住んでいる
  • 修繕業者などの手配ができる

といった場合、自主管理も選択肢になります。

管理委託が向いているケース

一方、

  • 本業が忙しい
  • 遠方に住んでいる
  • 入居者と直接やり取りしたくない
  • 滞納督促をしたくない
  • 設備トラブル対応が難しい
  • 更新・解約手続きを任せたい
  • 賃貸借契約の知識に不安がある

という場合は管理会社へ委託するメリットが大きくなります。

管理手数料は単なる「家賃集金手数料」ではなく、オーナーの時間や手間、トラブル対応を外部化するための費用という側面があります。


賃貸管理会社を変更したほうがいいケースとは?

すでに管理会社へ依頼しているオーナーでも、現在の管理会社に不満を感じることがあります。

例えば、

  • 連絡しても返信が遅い
  • 担当者が頻繁に変わる
  • 募集状況がわからない
  • 空室が長期化している
  • 値下げしか提案されない
  • 入居者対応について報告がない
  • 修繕費用がわかりにくい
  • 管理手数料とサービス内容が見合わない
  • オーナーの希望を聞いてもらえない

といったケースです。

このような場合には、管理会社の変更を検討する余地があります。

ただし、

「不満がある=すぐ変更」ではなく、まず現在の契約内容と問題点を整理することが重要です。

担当者を変更するだけで改善する場合もあります。

また、管理会社を変更する際には、

  • 管理委託契約の解約予告期間
  • 入居者への通知
  • 家賃振込先の変更
  • 保証会社との関係
  • 契約書類の引継ぎ
  • 鍵の引継ぎ
  • 敷金等の引継ぎ
  • 更新時期

などの確認も必要です。


賃貸募集会社・管理会社を選ぶときの比較表

比較項目確認したいポイント
賃料査定査定根拠を説明できるか
募集力幅広く入居者へ情報を届けられるか
他社への情報提供他の仲介会社にも紹介してもらいやすいか
広告写真・間取り・募集コメントの質
空室対策値下げ以外の提案ができるか
対応速度問い合わせや内見への対応が早いか
入居審査適切な審査体制があるか
管理内容具体的な業務範囲が明確か
管理手数料金額だけでなくサービス内容と比較
その他費用更新・退去・修繕等の費用が明確か
修繕対応見積もりやオーナー承認のルール
報告体制オーナーへ必要な報告があるか
担当者知識・経験・説明力があるか

すべての項目で完璧な会社を探すというより、「自分が何を重視するか」を明確にして比較することがポイントです。


管理会社との面談で聞くべき10の質問

不動産会社へ相談する際は、次の質問をしてみると比較しやすくなります。

1.いくらで貸せると思いますか?

金額だけでなく根拠まで聞きましょう。

2.その賃料の根拠は何ですか?

周辺相場だけなのか、同一マンションや類似物件まで分析しているのか確認します。

3.どのような方法で募集しますか?

具体的な募集方法を聞きましょう。

4.他の不動産会社にも紹介してもらえますか?

自社だけでなく他社からの客付けも期待できるか確認します。

5.募集開始後、反響がなければどうしますか?

この質問は非常に重要です。

値下げしか回答がないのか、原因分析から行うのかを確認できます。

6.管理手数料には何が含まれますか?

業務範囲を具体的に確認しましょう。

7.管理手数料以外にどんな費用が発生しますか?

募集、更新、解約、修繕なども確認します。

8.設備が故障した場合はどうなりますか?

連絡方法、費用負担、オーナー承認などを確認します。

9.滞納が発生した場合はどう対応しますか?

保証会社の利用を含めて確認します。

10.担当者は契約後も同じですか?

営業担当と管理担当が異なる会社もあります。

契約を取る担当者の印象だけでなく、「契約後に誰が担当するのか」まで確認しておきましょう。


こんな賃貸管理会社には注意

会社選びで注意したいポイントもあります。

査定額の根拠を説明できない

「このくらいでいけます」

だけでは十分ではありません。

とにかく高い査定額を提示する

高額査定自体が悪いわけではありませんが、成約可能性を確認する必要があります。

募集方法の説明が曖昧

「ネットに載せます」だけでは、どのような募集戦略なのかわかりません。

すぐ家賃の値下げを提案する

値下げは有効な空室対策のひとつですが、原因分析なしに値下げだけを繰り返すのは注意が必要です。

費用体系がわかりにくい

管理手数料以外の費用まで確認しましょう。

契約前から連絡が遅い

管理開始後の対応を判断する材料になります。


良い賃貸管理会社の特徴

反対に、良い管理会社には次のような特徴があります。

・メリットだけでなくデメリットも説明する

・査定賃料の根拠を説明できる

・高い賃料を提示するだけでなく成約可能性を考えている

・募集方法が明確

・他社からも紹介されやすい募集体制を作る

・問い合わせや内見状況を分析する

・空室時に具体的な改善案を出す

・管理内容と費用を明確に説明する

・修繕が必要な理由を説明する

・オーナーの目的に合わせて提案する

そして何より重要なのが、

「管理戸数を増やすこと」ではなく「オーナーの賃貸経営を良くすること」を考えているかどうかです。


オーナーによって「良い管理会社」は違う

実は、すべてのオーナーに共通する「絶対に一番良い管理会社」はありません。

例えば、

「多少空室期間が延びても家賃を下げたくない」

というオーナーもいれば、

「転勤中の3年間だけ貸すので、なるべく手間をかけたくない」

という方もいます。

また、

「毎月細かく報告してほしい」

というオーナーもいれば、

「問題がなければ連絡はいらない」

というオーナーもいるでしょう。

だからこそ管理会社選びでは、

「どの会社が一番有名か」ではなく「自分の賃貸経営方針に合っているか」

を考えることが重要です。


区分マンションは「1室だからこそ」空室の影響が大きい

区分マンションを1室だけ所有しているオーナーの場合、空室になるとその物件からの賃料収入は基本的にゼロになります。

複数戸ある一棟物件とは異なり、1室の空室が賃料収入全体に直結します。

そのため、

区分マンションの賃貸経営では「管理手数料を少し安くすること」以上に「適正賃料で空室期間を短くすること」が重要になる場合があります。

特に、

  • タワーマンション
  • 分譲マンション
  • ファミリータイプ
  • 高額賃貸
  • 都心物件

などでは、数千円~数万円の賃料設定の違いが年間収益へ大きく影響することがあります。

募集力と賃料査定力は、区分マンションの管理会社選びで特に重視したいポイントです。


転勤・住み替えで自宅を貸す場合は何を重視する?

投資目的で購入した物件ではなく、転勤や住み替えを理由に自宅を貸すケースもあります。

この場合は、

  • いつまで貸す予定なのか
  • 将来自宅へ戻る可能性
  • 普通借家契約・定期借家契約の選択
  • 住宅ローンの状況
  • 管理規約
  • 家具・設備の扱い
  • 修繕対応
  • 海外・遠方からの管理

など、一般的な投資物件とは異なる検討事項があります。

特に、

「数年後に戻る予定だから、とりあえず普通に貸せばいい」

と安易に判断するのはおすすめできません。

将来の利用予定まで管理会社へ伝えたうえで、契約方法や募集条件を検討しましょう。


相続したマンションを貸す場合も管理会社選びが重要

相続によって突然賃貸経営を始めるケースもあります。

これまで不動産投資をした経験がなければ、

「家賃はいくらにすればいい?」

「修繕は誰がする?」

「入居者との契約は?」

「税金は?」

など、わからないことが多いでしょう。

こうしたケースでは、単純な客付け力だけではなく、

オーナーにわかりやすく説明してくれる管理会社

を選ぶことが重要です。

専門用語を並べるだけではなく、選択肢とメリット・デメリットを説明してくれる担当者かどうかを確認しましょう。


賃貸募集会社・管理会社選びでよくある質問【FAQ】

Q1.賃貸管理会社は大手のほうが安心ですか?

必ずしも大手だから良いとは限りません。

大手には組織力や業務体制などのメリットがありますが、中小・地域密着型には柔軟性などのメリットがあります。

会社規模ではなく、募集方法・管理内容・費用・担当者の対応を総合的に比較することが重要です。

Q2.賃貸管理手数料の相場だけで会社を比較してもいいですか?

おすすめできません。

同じ料率でも業務内容が異なることがあります。

管理手数料だけではなく、募集時・更新時・退去時などを含めた費用とサービス内容を比較しましょう。

Q3.査定家賃が一番高い会社へ任せるべきですか?

査定額だけで決めるのはおすすめできません。

重要なのは、

「その賃料で成約できる根拠があるか」

です。

査定額とあわせて、成約事例や競合物件、募集戦略を確認しましょう。

Q4.賃貸募集は複数の不動産会社へ頼んだほうが早く決まりますか?

単純に依頼会社数を増やせば必ず早く決まるとは限りません。

募集情報が適切に共有され、他社からも紹介される体制ができていれば、窓口を増やさなくても幅広く募集できる場合があります。

重要なのは「何社に依頼するか」より「市場へどれだけ適切に情報を届けられるか」です。

Q5.空室が長い場合は管理会社を変えるべきですか?

まず原因分析をおすすめします。

賃料、初期費用、室内状態、募集方法、時期、競合物件など、空室にはさまざまな原因があります。

現在の管理会社が原因を分析せず、改善提案もしてくれない場合には変更を検討する余地があります。

Q6.管理会社は途中で変更できますか?

管理委託契約の内容によりますが、変更できるケースはあります。

ただし解約予告期間や引継ぎ手続きなどがあるため、現在の管理委託契約を確認しましょう。

Q7.管理会社を変更すると入居者に迷惑がかかりますか?

適切に引継ぎを行えば変更自体は可能ですが、家賃振込先や問い合わせ先などが変更になる場合があります。

入居者への案内や書類・鍵等の引継ぎを計画的に行うことが重要です。

Q8.自宅を1室貸すだけでも管理会社へ依頼したほうがいいですか?

必須ではありません。

ただし家賃管理、設備故障、更新、解約、退去などを自分で対応する必要があります。

本業がある方、遠方へ転勤する方、入居者と直接やり取りしたくない方は管理委託を検討する価値があります。

Q9.良い賃貸管理会社を見分ける一番簡単な方法は?

「いくらで貸せますか?」だけではなく、

「なぜその家賃なのですか?」

「その家賃で決まらなかった場合はどうしますか?」

と質問してみてください。

回答内容から、査定力や空室対策への考え方が見えてきます。

Q10.賃貸管理会社選びで最も重要なことは何ですか?

募集力・管理力・費用・対応力のバランスです。

特定の1項目だけで判断するのではなく、オーナー自身の目的に合った会社を選びましょう。


【チェックリスト】管理会社を決める前に確認したいこと

最終的に管理会社を決める前に、以下を確認してみてください。

  • 賃料査定の根拠を説明してもらった
  • 募集方法を確認した
  • 他社の仲介会社からも紹介される仕組みを確認した
  • 空室時の改善方法を確認した
  • 入居審査の方法を確認した
  • 管理業務の範囲を確認した
  • 管理手数料を確認した
  • 管理手数料以外の費用を確認した
  • 更新時の費用を確認した
  • 退去時の対応を確認した
  • 修繕時のルールを確認した
  • 滞納時の対応を確認した
  • オーナーへの報告方法を確認した
  • 管理委託契約の解約条件を確認した
  • 実際に担当する人と話した

この15項目を確認するだけでも、管理会社選びの失敗リスクをかなり減らすことができます。


賃貸管理会社選びでは「契約するまで」より「契約した後」を見る

管理会社の営業担当者は、契約前には当然丁寧に対応してくれるでしょう。

しかし賃貸管理は、契約して終わりではありません。

むしろ、

管理委託契約を締結してからが本当のスタートです。

入居者募集

申込み

入居審査

契約

家賃管理

入居者対応

更新

解約

退去

原状回復

再募集

というサイクルが続きます。

場合によっては、同じ管理会社と5年、10年と付き合うことになります。

だからこそ、

「契約を取るのが上手な会社」ではなく「契約後もしっかり対応してくれる会社」を選ぶことが大切です。


まとめ|良い賃貸募集会社・管理会社は「オーナーの利益」から逆算して考える

賃貸募集会社・賃貸管理会社を選ぶ際、会社の知名度や管理手数料だけで判断するのはおすすめできません。

重要なのは、

「この会社へ任せることで、自分の賃貸経営がどう良くなるのか」

という視点です。

特に確認したいのは、

・適正な賃料を査定できるか

・査定額の根拠を説明できるか

・幅広く入居者を募集できるか

・他の不動産会社からも紹介されやすいか

・反響を分析して空室対策を提案できるか

・入居者への対応が適切か

・管理内容と料金が明確か

・修繕や退去時の費用がわかりやすいか

・オーナーへの説明や報告がきちんとしているか

といったポイントです。

そして、覚えておきたいのが、

「管理手数料が安い=賃貸経営の利益が増える」とは限らない

ということです。

数千円の管理手数料を節約できても、空室が長期化したり、必要以上に家賃を下げたりすれば、結果的な収益は悪化する可能性があります。

反対に、管理手数料が高ければ良い会社というわけでもありません。

家賃・空室期間・管理費用・修繕費・オーナーの手間まで含めた「トータル」で考えることが大切です。

賃貸経営は、入居者が決まったら終わりではありません。

募集、契約、管理、更新、退去、そして再募集まで続いていきます。

だからこそ、

「入居者を決める力」と「入居後を管理する力」の両方を持ったパートナーを選ぶことが、安定した賃貸経営への第一歩です。


賃貸募集・賃貸管理会社選びでお悩みのオーナー様へ

「今の家賃が適正なのかわからない」

「管理会社を変えるべきか迷っている」

「自宅を貸したいが、何から始めればいいかわからない」

「現在の管理会社の募集方法に不満がある」

「できるだけ良い条件でマンションを貸したい」

このようなお悩みがある場合は、まず現在の状況を整理するところから始めてみましょう。

賃貸管理会社を変更すること自体が目的ではありません。

現在の管理会社に問題がなければ、そのまま継続したほうが良い場合もあります。

大切なのは、

「現在の募集条件・管理内容が、その物件とオーナーの目的に合っているか」

を確認することです。

管理会社選びに迷っている場合や、現在の募集・管理方法について疑問がある場合は、専門家へ相談し、複数の選択肢を比較したうえで判断することをおすすめします。

大切な不動産だからこそ、「なんとなく管理会社を選ぶ」のではなく、募集力・管理力・費用・対応力を比較して、納得できる会社を選びましょう。

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この記事を書いた人

不動産業務歴(2010年~)
趣味:キャンプ・ドライブ・将棋
出身地:東京都調布市
不動産売買仲介・賃貸仲介・賃貸管理
所属:株式会社セレクトビジョン 東京三協信用金庫本店ビル
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