住宅ローン借り換えで家計を立て直す!金利差・費用・手続き・売却まで徹底解説

この記事の内容

1. 住宅ローン借り換えとは?──返済を軽くする再スタートのチャンス

住宅ローンの「借り換え」とは、いまのローンを他の金融機関などで新たに組み直すことを指します。目的はズバリ、金利を下げて返済負担を軽くすること
たとえば2010年代前半に2%前後で借りていた人が、今の0.5%〜1%台の金利に借り換えると、総返済額が数百万円単位で減るケースも珍しくありません。

返済が厳しくなっている人にとって、借り換えは家計を立て直す現実的な方法です。特に定年を控えた高齢層では、「年金生活に入る前に返済を軽くしておく」ことが老後破綻を防ぐ重要な備えになります。

2. 住宅ローンを借り換えるメリット・デメリット

メリット

  • ① 金利差による利息軽減効果
     たとえば金利2.0%から0.7%へ借り換えた場合、3,000万円を30年返済で約260万円以上の総返済額が減少します。
  • ② 月々の支払いを減らせる
     毎月の返済が1〜3万円減るだけでも、家計にゆとりが生まれます。
  • ③ 返済期間の短縮も可能
     金利が下がった分を期間短縮に回すと、早期完済も実現できます。
  • ④ 団体信用生命保険の見直しもできる
     がん団信や生活習慣病特約付きなど、保障内容を最新のものに変えられます。

デメリット

  • ① 借り換え費用がかかる
     登記費用・保証料・事務手数料などで、30〜100万円程度が必要です。
    ※金融機関によっても異なりますが借入金額×2.20%の手数料がかかることもあります
  • ② 審査が新たに行われる
     年収・勤続年数・健康状態など、再審査で通らない可能性もあります。
  • ③ 残債が少ないと効果が薄い
     残高1,000万円以下・残期間10年未満では、費用倒れになるケースも。
  • ④ 借り換えに時間と手間がかかる
     申込から実行まで1〜2か月かかるのが一般的です。

3. 金利差でどれくらい変わる?借り換えシミュレーション

借入額残期間現在金利借り換え金利毎月返済額総返済額節約額(概算)
3,000万円25年2.0%0.7%約127,000円 → 約108,000円約3,810万円 → 約3,240万円約570万円
4,000万円25年1.8%0.6%約165,000円 → 約143,000円約4,950万円 → 約4,280万円約670万円

金利差が1%前後あれば、数百万円単位の節約効果が見込めます。
逆に、金利差が0.3%未満しかない場合は、費用や手間を考えると効果が限定的になるため慎重に判断しましょう。

4. 借り換えにかかる費用と損益分岐点の考え方

借り換えでは、次のような費用が発生します。

項目目安費用
事務手数料2〜5万円(ネット銀行は融資額の2.2%のケースも)
保証料無料〜数十万円(保証会社の有無による)
登録免許税残高の0.4%(新ローン設定)+抹消登記費用約1万円
司法書士報酬3〜5万円
印紙税2万円(契約書1通)


「節約できる利息額 > 費用総額」になれば借り換えの効果があります。

たとえば借り換えで月々2万円減るなら、年間24万円、2年で48万円。3年以内に費用を回収できれば、以降はすべて純粋なメリットです。これを損益分岐点と呼びます。

5. 借り換え手続きの流れと必要書類

  1. 現在のローン残高と金利を確認
     借入先の残高証明書・返済予定表を準備。
  2. 借り換え候補の金融機関を比較
     ネット銀行・地銀・信金など複数比較がおすすめ。
  3. 事前審査(仮審査)申込
     年収・勤務先・借入残高などの入力で1〜3日で結果が出ます。
  4. 本審査・必要書類提出
     本人確認書類、所得証明書、登記簿謄本、固定資産税納税証明書などを提出。
  5. 契約・借り換え実行
     旧ローンを完済し、新ローンの返済がスタート。

金融機関によってはオンライン完結も可能です。
ただし、書類の不備や担保設定の登記手続きに時間がかかる場合もあるため、1〜2か月の余裕を見て進めましょう。

6. 審査で見られるポイントと通過のコツ

金融機関が重視するのは以下の項目です。

  • 年収・返済比率(年間返済額 ÷ 年収 = 35%以内が目安)
  • 勤続年数・職業(自営業は決算書で判断)
  • クレジット・カードローンなどの他債務
  • 物件の担保評価額
  • 健康状態(団体信用生命保険の加入条件)

審査通過のコツは、

  1. カードローン・リボ残高を整理する
  2. 源泉徴収票・確定申告書を早めに準備
  3. 物件の評価額が下がっていないか確認
    など。特に自営業者や高齢層は「安定した収入」「完済時年齢」を見られるため、返済期間を短く設定するのもポイントです。

7. フラット35から変動金利へ──実際の切り替え事例

たとえば、5,000万円を金利1.8%・35年で借りたAさん。
フラット35は全期間固定で安心ですが、金利が高いため月々の返済は約15.8万円。
5年後、変動金利0.6%に借り換えたところ、月々の返済は約13.2万円まで下がり、年間約31万円の削減。総返済額では約1,000万円近い節約となりました。

ただし、変動金利は将来的な金利上昇リスクを伴います。
「当面の家計改善を優先するか」「安定を重視するか」を家族でよく話し合うことが大切です。

8. 借り換えが向いている人・向かない人

借り換えが向いている人

  • 現在の金利が1.5%以上で残高2,000万円以上ある
  • 返済期間が10年以上残っている
  • 収入・勤務状況が安定している
  • 借り換え費用をすぐに用意できる

借り換えが向かない人

  • 残高が1,000万円未満または残期間が10年以下
  • 金利差が0.3%未満
  • すでに他の借入が多く、返済比率が高い
  • 健康状態の理由で団信加入が難しい

9. 返済が厳しいときは「売却」も選択肢に

「借り換えしても返済が厳しい」「年金収入では続けられない」
そんな場合は、不動産売却という選択肢も現実的です。

特に現在は不動産価格が高止まりしており、都心部・人気エリアではピーク水準
ローン残高より高く売れる「アンダーローン」であれば、手元に現金を残して完済できます。

逆にローン残高が売却価格を上回る「オーバーローン」の場合でも、金融機関と交渉して任意売却という形で処理できるケースがあります。延滞が始まる前に早めに相談することが重要です。

10. 借り換えと売却、どちらが正解?専門家のアドバイス

住宅ローンの見直しは、「金利」と「ライフプラン」の両面で判断すべきです。
以下のように整理すると分かりやすいでしょう。

状況おすすめの対応
収入が安定しており、金利が高い借り換えで返済負担軽減
収入が減少・将来の返済に不安売却・ダウンサイジング検討
定年が近く完済が見えない短期ローン・売却併用
他の借入が多い借入整理・任意売却も視野に

借り換えと売却は「どちらか一方」ではなく、「状況に応じた使い分け」が正解
特に高齢層の場合は、「子世代に迷惑をかけないための住宅整理」として、売却やリースバック(売って住み続ける)も有効な選択肢です。

11. まとめ|住宅ローンの見直しで家計を立て直す

住宅ローンの借り換えは、単なる節約ではなく家計再生の手段です。
金利差1%で数百万円の節約効果が生まれ、返済に苦しんでいた生活を立て直すことができます。

ただし、借り換えには費用・手間・審査リスクが伴います。
返済に行き詰まっているなら、早めに専門家へ相談し、「借り換え」「返済計画見直し」「売却」の3本柱で最適な選択を探ることが大切です。

金利・相場・ライフプランを総合的に見直すことが、後悔しない第一歩です。

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この記事を書いた人

不動産業務歴(2010年~)
趣味:キャンプ・ドライブ・将棋
出身地:東京都調布市
不動産売買仲介・賃貸仲介・賃貸管理
所属:株式会社セレクトビジョン 東京三協信用金庫本店ビル
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