賃貸お部屋探しでの先行申し込み・先行契約とは?人気物件を逃さないための完全ガイド

賃貸物件を探していると、「先行申込みOK」や「先行契約受付中」という案内を見かけることがあります。これらは、まだ入居者が住んでいるお部屋で、退去前や内見前の段階から、他の人より先に物件を押さえることができる制度です。(お部屋ごとに先行申し込みか、先行契約の受付可否が異なります)
東京都内の人気エリアや条件の良い物件ほど早い段階で先行申し込みや先行契約前提の申込が入るため、こうした制度を活用すれば希望の部屋を確保できる可能性が高まります。
しかし、契約リスクや条件の理解が不十分なまま進めてしまうと、イメージと違う部屋だったり、解約時に違約金が発生するなど、思わぬトラブルに発展することもあります。
本記事では、先行申し込みと先行契約の違い、メリット・デメリット、注意点、契約時に押さえておきたいポイントまでを、不動産業界の視点からわかりやすく解説。人気物件を逃さず、失敗しないためのコツを知りたい方は必読です。
1. 先行申し込み・先行契約とは?
先行申し込みとは
先行申し込みとは、退去予定や内見可能になる前のお部屋に入居希望申込を出す方法です。まだ現入居者が住んでいる場合や退去日が近い物件に対して、正式な契約手続き前に「この部屋を借りたい」という意思を示す行為です。先行申込みすると入居審査を先に進めますが、他の方に優先してお部屋を押さえることができます。内見が可能になったら内見をして、契約に進むか、申込キャンセルするかの判断をして頂けます。
特にキャンセルによる違約金等はないため、気に入っているお部屋は積極的に先行申し込み頂くのがお勧めです。

※稀に物件オーナーによっては、番手をつけない場合や、先に先行申し込みしていても先行契約が後から入ってきたら先行契約優先、複数のお申し込みが重なった場合は内見後の同時審査になる等の場合もございますが、原則は先行申し込み頂いた順番で借りれる優先権を得ることができます。
先行契約とは
先行契約は、先行申し込みと同じで、退去予定や内見可能になる前のお部屋に入居希望申込を出す方法です。
但し、内見前に契約締結まで進みますので、万が一やっぱりキャンセルしたいと思っても、キャンセルという概念ではなく契約解約となりますので、解約予告期間分の賃料や、短期解約違約金、お支払いした敷金や礼金や仲介手数料等、諸費用も返金されるものではないため注意が必要です。

但し、後ほど詳しく解説しますが、人気物件程先行契約前提のお申込みがすぐに入ってしまうので、確実に抑えたい場合には室内写真や、周辺環境等は確認いただいた上で、ご納得の上先行契約頂く事をお勧めします。
尚、引っ越しスケジュールを余裕を持ってたてることができ、無駄な金銭の支払いが減る等のメリットがあります。
2. 良い物件は内見前に決まるのが現実
内見前に消える物件が多い理由
都市部や人気エリアの賃貸市場では、良条件の物件ほど、内見可能になる前に先行申し込みや先行契約で入居者が決まってしまいます。
掲載されたばかりの段階で申込みが入り、現入居者の退去後にはすでに契約済みというケースも珍しくありません。

内見できる物件の背景
実際に内見が可能な状態で募集されている物件は、先行申し込みがキャンセルになった物件か、あるいは内見可能になるまで申込みが入らなかった物件である場合がほとんどです。もちろん、その中にも良い物件はありますが、競争率の高いエリアでは割合が限られます。
この現実を踏まえた探し方
希望条件に合う物件を確実に押さえるためには、「内見できるようになってから検討する」というスタンスでは遅いことも多いのが現実です。写真や間取り、周辺環境情報など、内見以外から得られる情報を活用し、先行申し込みや先行契約を前提に検討する姿勢が、理想の物件獲得への近道となります。
3. 先行申し込みのメリット
人気物件を確保できる確率が高まる
先行申し込みを行うと、お部屋を1番手で抑えることが可能です。特に駅近や築浅等条件の良いお部屋、引っ越しシーズン等借り手が集中する時期では有効的な手段です。
先行申し込みをしておくのが今や一般的で、やっておいたほうが安心です。
ただし稀に、オーナーの諸事情や入居条件の変更、建物の状況次第で募集が停止となるケースもあり、必ずしも契約まで進めるとは限らない点には注意が必要です。

内見日を待たずに契約準備を進められる
先行申し込みを行うと、内見開始日を待たずに審査や契約条件の確認を進められます。そのため、実際に内見可能になった時点で契約に移れる状態を整えておけるのが大きなメリットです。人気物件の場合、内見解禁日に複数の申込みが同時に入ることも珍しくありませんが、先行申し込みをしておけば一番手での契約チャンスが高まります。
内見後にキャンセルも可能
先行申し込みは契約前の段階なので、実際に内見してイメージと違った場合にはキャンセルができます。
これは大きな安心材料ですが、審査や事務手続きなどで不動産会社や管理会社の人が動くため、入居する可能性が限りなく低い段階でのとりあえずのお申込みは控えるべきです。誠実な対応が、今後の部屋探しでも良い条件で物件を紹介してもらえる関係構築につながります。
4. 先行申し込みのデメリット・リスク
内見前のためギャップが生じる可能性
間取り図や写真では分からない、日当たりや風通し、周辺環境の騒音や匂い、人通りの多さなどの要素が、実際の内見で初めて気になることもあります。
こうしたギャップは入居後の後悔につながる場合があるため、少しでも不安や疑問があれば、その時点で不動産会社に相談することが大切です。
プロの目線から、同じ建物や近隣エリアの過去事例、生活環境のメリット・デメリットなどを教えてもらうことで、判断材料を増やし、後悔のない選択につなげることができます。
契約優先順位が低い場合がある
契約優先順位が低い場合があるー必ずしもそういうわけではなく、実際には先行申し込みしか受け付けていない物件のほうが多いため、基本的には先行申し込みをすれば押さえられるケースがほとんどです。ただし、中には先行契約を優先する物件もあり、その場合は先行申し込みをしていても契約が回ってこないことがあります。確実性を重視する場合は、その物件が先行契約を受け付けているかどうかを事前に確認しておくことが安心につながります。
5. 先行契約のメリット
人気物件を確実に押さえられる
先行契約を結ぶことで、他の入居希望者に取られてしまう心配がなくなり、契約成立までの道筋が確実になります。
特に、駅近や築浅、ペット可などの希少条件を備えた物件や、人気エリアの物件ではその効果が大きく、競争が激しい中でも安心して引越し準備を進められます。
契約が早期に確定することで、スケジュールや費用面での見通しも立ちやすくなり、精神的な負担も大きく軽減されるのがメリットです。

引越しスケジュールが立てやすい
契約が早期に確定することで、引越し日や家具・家電の搬入スケジュール、インターネットや電気・ガス・水道といったライフラインの開通手続きまで、全てを余裕を持って計画的に進められます。
また、事前に新居の間取りをもとに家具配置を検討できるため、無駄な買い物を減らし、引越し後の生活立ち上げもスムーズになります。
さらに、現在の住まいの家賃を支払っている場合でも、入居日や契約日の調整がしやすくなることで、いわゆる「かぶり家賃(旧居と新居の家賃が同時に発生する期間)」を最小限に抑えられる可能性があります。

繁忙期・閑散期どちらでも活きる先行契約のメリット
1〜3月の引越しシーズンを避けて契約できることで、引越し業者の予約が取りやすくなり、料金面でも大きなメリットがあります。
繁忙期は希望日の予約がすぐに埋まり、通常期の1.5〜2倍近い料金になることも珍しくありません。
一方で、同じ1〜3月の繁忙期に引越しを予定している場合でも、先行契約によって早めに入居日を確定しておけば、引越し業者の確保やスケジュール調整が格段に有利になります。
希望する日程や時間帯、作業員数の指定が通りやすくなり、結果的に金銭面・作業面の負担を減らせるのが大きな利点です。
6. 先行契約でトラブルを防ぐためのポイント
契約前に最新の室内写真を確認
契約前には、できる限り最新の現況写真や動画を不動産会社や管理会社から提供してもらい、部屋の全体的な雰囲気や設備の有無、配置などを確認しておくことが大切です。先行契約の場合、現入居者がまだ生活しているため、細かい汚れや傷まではチェックできないことがほとんどです。
そのため、あくまで間取りや採光、設備の種類・位置、収納の大きさなど、入居後に変わらない要素を中心に確認し、不明点は担当者に質問して補足情報をもらうことが重要です。こうした準備をしておくことで、内見なし契約でも大きな失敗を防ぎやすくなります。

退去予定日と入居可能日を明確化
入居準備のスケジュールに直結するため、退去予定日や入居可能日は必ず書面で確認しておきましょう。
口頭だけのやり取りでは、万が一日程が変更になった際に「言った・言わない」のトラブルになる可能性があります。
特に先行契約では、現入居者の退去が延びたり、修繕やクリーニングに時間がかかるケースも珍しくありません。
その結果、引越し日や家具搬入日、ライフラインの開通日を再調整しなければならず、余計な費用や労力が発生することもあります。
書面で確定日を押さえておけば、スケジュールの見通しが立ちやすくなり、引越し準備も計画的に進められます。
条件確認のチェックリストを活用
家賃・敷金礼金・更新料・解約予告期間などの重要項目は、必ずリスト化して一つひとつ確認しておきましょう。先行申し込みや先行契約では、内見前に条件を固めるため、情報の見落としや勘違いが後々のトラブルにつながることがあります。例えば、現住居の解約予告期間が2カ月必要な物件なのに1カ月と勘違いしていると、引越し時期の調整で余計な家賃が発生することもあります。また、管理費や駐車場代、保証会社の利用料、火災保険料など、契約時や毎月の支払いに関わる細かい費用も忘れずに書き出しておくことが重要です。こうして事前に条件を一覧化しておけば、契約前の比較検討や条件交渉がスムーズに進み、入居後の予算管理にも役立ちます。
7. 先行申し込みの流れ
- 物件情報提供・条件確認
- お申込み(WEB申込orお申込書提出、審査書類提出)
- 入居審査(1〜10日目安)
※審査時は借主様や連帯保証人様、緊急連絡先様、在籍確認の電話が入る場合がございます - 内見(内見後即日~1日以内程度で契約に進むかキャンセルするかの判断をして頂くのが目安となります)
- 原状回復工事日程確定→契約開始日確定(賃料が発生し始める日で入居可能になる日)
- 契約締結・初期費用支払い
- 鍵引き渡し
- 入居
8. 先行契約の流れ
- 物件情報提供・条件確認
- お申込み(WEB申込orお申込書提出、審査書類提出)
- 入居審査(1〜10日目安)
※審査時は借主様や連帯保証人様、緊急連絡先様、在籍確認の電話が入る場合がございます - 契約締結・初期費用支払い
- 内見
- 鍵引き渡し
- 入居
9. 東京など都市部での先行契約活用術
早期の情報収集と連絡体制
物件情報は日常的に収集し、気になる物件が出たらすぐに動けるよう準備しておくことが大切です。特に人気エリアや条件の良い物件は、情報が公開されてから即日申込みが入ることも珍しくありません。そのため、ポータルサイトや不動産会社の公式サイトをこまめにチェックし、新着情報を見逃さない体制を整えましょう。

あわせて、担当の不動産会社と密に連絡を取ることで、ネット掲載前の水面下情報や、退去予定の段階での物件情報を優先的に教えてもらえる可能性も高まります。先行申し込みや先行契約を有利に進めるためには、こうした事前準備と情報網の確保が欠かせません。
内見不可物件も検討候補に
写真や図面、周辺環境の情報から判断できる物件も候補に入れておくと、選択肢が大きく広がります。
先行申し込みや先行契約の対象となる物件は、内見できるのが現入居者様退去後になるため、事前に見学ができないケースがほとんどです。
そのため、間取り図で家具の配置や生活動線をイメージし、写真から室内の雰囲気や採光、設備の種類を確認します。さらに、地図やストリートビューを活用して、駅までの距離や周辺の騒音、買い物環境、安全面などをチェックすれば、現地に行かずとも生活イメージを具体化できます。
即断即決の判断力を持つ
条件が揃ったらすぐに申込み・契約できる判断力が、人気物件を獲得する最大の決め手となります。
特に東京など都市部の人気エリアや築浅・駅近など希少性の高い物件は、掲載から数日、場合によっては当日中に申込みが埋まってしまうことも珍しくありません。
そのため、事前に希望条件や予算、譲れないポイントと妥協できるポイントを明確にしておくことが重要です。

また、必要書類や初期費用の準備をあらかじめ整えておけば、内見直後や情報入手直後でも即座に行動に移せます。
逆に判断が遅れると、わずかな差で他の希望者に先を越されるリスクが高まるため、スピード感と準備力の両方が物件確保のカギになります。
10. まとめ|「スピード」と「慎重さ」のバランスが重要
先行申し込み・先行契約は、人気物件を確保するための非常に有効な方法ですが、その一方で内見前の契約による条件の見落としや、思っていた環境とのギャップなど、リスクも伴います。
例えば、退去予定が延びて入居日がずれ込むケースや、設備の不具合が入居後に判明するケースもゼロではありません。こうしたトラブルを避けるためには、契約条件や日程、設備情報などを事前にしっかり確認し、不明点は必ず担当者に質問することが大切です。
また、不動産会社との信頼関係を築くことで、ネットに出る前の非公開物件や、貸主の意向に関する細かな情報を得られる可能性も高まります。スピード感を持って動きつつ、慎重な確認を怠らないことで、安心かつ満足度の高い部屋探しが実現します。
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